ananxxxのJUNK STORY

勉強していること、気になったことを書きます。ガラクタのような文章が、誰かの心に届き、共有できると嬉しいです。

置き薬屋さんと再会した。

 先日、中学以来数年ぶりに置き薬のおじさんと再開を果たした。僕がまだ小学生ぐらいのときの担当として、よく自宅へ訪問しにきていたのだ。ところが、僕が中学生になった頃からおじさんは担当を外れ、新しい担当が我が家へ訪問するようになった。僕自身も大きくなるにつれ、自宅にいる機会がなかなか無く、定期的に薬屋が訪問しにきていることさえ忘れかけてしまっていた。そんな矢先に先日、偶然の再開を果たしたのだ。今まで担当だった方の転勤が決まり、おじさんは急遽代理で訪問することになったそうなのだ。僕自身も日中自宅にいることは少なく普段は祖母が面会していたのだが、不在だったため僕が急遽対応することになり、偶然が重なった。おじさんには双子の子供がおりまた、僕も双子であるため、昔から互いに親身な付き合いだった。おじさんの息子は高3になったそうだが、めでたく就職が決まったとのこと。僕も今年から社会人になるところだ。そして久しぶりの対面に驚きを隠せぬまま、薬の購入を行った。大きなアタッシュケースに詰められたたくさんの薬の中から不足分を選び、追加してくれる姿に懐かしさを感じてしまった。どうやら風邪薬が一箱不足していたらしい。そこで一個千円で追加してもらうことにした。購入後、「インフルエンザが流行っているから、気をつけて下さいね。」という注意をもらい、お別れをした。

 今の時代、一個千円で風邪薬を買うなんてバカじゃないの?なんて思うひとは多いかもしれない。確かにドラッグストアに行けば風邪薬なんて500円以下で買うことができ、半値以下だ。また、最近ではインターネットで風邪薬を購入できるように規制緩和をするべきだとする動きさえ見られる。ますます価格は低下して便利になるだろう。だが、少々値段が高くても、「置き薬」という人肌を感じる訪問販売によって薬を購入するのもなんだか良い気がしたのだ。専門家から定期的にアドバイスをいただくことや雑談を交えながら薬を買うというところにエンターテイメントが有り、付加価値と言えるからだ。僕自身、おじさんと再開したことが懐かしくて、薬を安く購入すること以上に嬉しい体験をした。これから高齢者世帯が増加していく中、こうした訪問型のサービスは需要を増していくことになるだろう。